医療福祉の労務情報
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文書作成日:2023/04/30
人事労務Q&A 〜産休復帰後の職員から育児時間の請求があった場合の対応〜

今回は、産休復帰後の職員から育児時間の請求があった場合の対応についての相談です。

Q
今月の相談内容

 現在、産後休業中の女性職員がいます。育休は取らずに来月から復職予定ですが、「6時間の短時間勤務とした上で、さらに子どもの保育園の送迎に育児時間を1時間利用したい」と相談がありました。育児時間とはそもそもどのような制度でしょうか? また、短時間勤務と育児時間を併せて取ることはできるのでしょうか?

A-1
ワンポイントアドバイス

 育児時間は、1歳未満の子どもを育てる女性職員が取得できるものであり、1日2回、各30分の授乳を想定して創設された制度です。利用目的は限定されていないため、対象となる職員が請求したときには、子どもの保育園の送迎時間などに利用することができます。また、育児短時間勤務と併せて取ることもできます。

A-2
詳細解説
1.育児時間と育児短時間勤務

 生後1歳未満の子(養子も含む)を育てる女性職員は、休憩時間とは別に、1日2回、各々少なくとも30分の育児時間を取得することができます(労働基準法第67条)。育児時間は、元々授乳を想定して創設された制度ですが、利用の目的は授乳に限られていないため、子どもを保育園に送迎する時間や職場内での搾乳をする時間などに充てることができます。また、今回の質問のように、所定労働時間を原則6時間に短縮できる育児短時間勤務と併用して取得することができます。

2.育児時間を取得する時間帯

 育児時間を1日のうちどの時間帯に取得するか(取得できるか)について、法令上の定めはありません。例えば、本来の目的である授乳のために、労働時間の中途で取得することの他、子どもの保育園の送迎のために始業時刻に接続して取得することで、出勤を30分遅らせることもできます。さらに、1日2回の育児時間を合わせて1時間として取得することもできます。

3.育児時間を取得した際の賃金

 育児時間を取得した時間に対する賃金の支払いについて、法令上の定めはありません。育児に対する配慮の一環として有給とすることも考えられますが、実際に労務の提供がないことから、ノーワーク・ノーペイの原則により賃金を支給しないことも可能です。他の職員とのバランスも勘案し、疑義が生じないように、あらかじめ就業規則等で賃金の取扱いを定めておくべきでしょう。

 育児短時間勤務と育児時間を併せて取得することで、復帰する職員の労働時間は相当短くなり、他の職員に負荷がかかることが想定されます。一方で、育児時間を取得できることが出産後の早めの復帰を促すことのできる方策の一つにもなるのでしょう。そのような観点から、出産や育児等に係る制度を考えてみることもお勧めします。

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