ここでは今年3月に発表された調査結果（※）から、看護師の給与に関する情報をみていきます。

　上記調査結果から、企業規模10〜99人の医療機関等における看護師（男性）の2024年6月の所定内給与額（以下、給与額）などをまとめると、下表のとおりです。

　経験年数計の男性計は、給与額が33.4万円、年間賞与その他特別給与額（以下、賞与等）は70.8万円でした。年収に換算（給与額を12倍し賞与等を加算）すると472万円になります。

　男性計を経験年数階級別にみると、給与額は経験年数が5年以上で30万円を、賞与等は同じく5年以上で70万円を超えました。

　同条件での看護師（女性）の2024年6月の給与額などをまとめると、下表のとおりです。

　経験年数計の女性計は、給与額が30.9万円、賞与等が64.3万円でした。年収に換算すると、435万円となります。

　女性計を経験年数階級別にみると、給与額が30万円を超えたのは15年以上だけでした。賞与等は、5年以上で50万円を超える額になっています。

　今年も多くの産業で賃上げが行われています。来年発表される調査結果では、看護師の給与額や賞与等はどのような変化がみられるでしょうか。

（※）厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
　5人以上の常用労働者を雇用する民営事業所等から無作為抽出した78,679事業所を客体とした調査です。ここでの所定内給与額は、労働契約等であらかじめ定められている支給条件、算定方法により支給された現金給与額のうち、超過労働給与額を差し引いた額で、手取り額でなく、所得税等を控除する前の額です。年間賞与その他特別給与額は2023年の賞与、期末手当等特別給与額です。