医療福祉の労務情報
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文書作成日:2018/11/30


 今回は、突然出勤しなくなり、連絡が取れなくなってしまった職員への対応についての相談です。




 毎日きちんと出勤していた職員が、突然連絡もなく急に出勤しなくなり、こちらから電話をしても連絡が取れなくなってしまいました。出勤しなくなってから1ヶ月経過するため解雇として手続きを進めたいのですが、どのようなことに気をつければよいでしょうか。




 職員が出勤せず、また連絡も取れないからといって、医院が当該職員に何も伝えずに解雇することにはリスクが伴います。このような場合、職員への解雇の通知方法として、公示送達があります。しかし、時間と手間を要するため、実務面では就業規則などに一定以上の欠勤をした場合に自然退職となる旨の記載をし、黙示の退職の意思表示があったとみなして運用する方法が考えられます。




 職員が突然無断で出勤しなくなり、勤務を続ける意思があるのかわからないというようなことが稀に発生します。このようなとき、まずは電話をした上で、出勤や連絡することを要請する手紙の郵送、自宅への訪問、身元保証人への連絡等あらゆる方法で職員に連絡をするように努めることが重要です。しかし、連絡が取れないまま、ある程度の期間が経過したような場合には、解雇を検討することが考えられますが、これにはリスクが伴います。解雇は、医院が当該職員に雇用契約を終了する意思を通知し、到達することが必要とされているためです。したがって、今回のように連絡が取れなくなってしまった場合には、その通知ができず、解雇することが難しいと考えられます。

 職員と連絡が取れず、解雇の通知を行うことができないとき、法律上の手続きとして公示送達という方法があります。公示送達は、簡易裁判所に申し立てをし、その内容を裁判所の掲示板に掲示することによって行われ、この掲示から2週間を経過した時点で、相手方に解雇の意思が到達したとみなすという制度です。

 しかし公示送達は時間と手間を要します。したがって、実務としては就業規則等に、一定期間以上の無断欠勤を行った際は(黙示での退職意思とみなして)退職とする、という旨の規定を設け、一定期間経過後、自動的に契約が終了する、自然退職として取り扱う方法がよく行われます。

 ただし、実際に雇用契約を終了することについて何も知らせていないと、後日、退職の取り扱いが不当であるとして争われてしまう可能性があります。そのため、就業規則に自然退職となる旨の記載をした上で、到達しない可能性はありますが自然退職となることや退職日等を内容証明などの方法で通知し、連絡を取ろうとしたことの経過や証拠を残しておき、退職の扱い自体の有効性を高めるようにしましょう。


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